スキル・ワークショップ(WS)24:WS19|水面でスクーバユニット脱着
WS24(ダイブスキル・ワークショップ(24スキル))は、一般ダイバー/ブランクダイバーが手順を体系的に復習できるように作った「1スキル=1記事」の手順書シリーズです。
この記事では、水面(足の着かない深さ)でスクーバユニット(BCD+シリンダー+レギュレーター)を外して→保持して→付け直す「水面でスクーバユニット脱着」を、読めば再現できる粒度でまとめます。

この記事でできるようになること
ボートや岸での乗り降り前後などで、器材を一時的に外す必要がある場面でも、落ち着いて外す→流されない→付け直す→固定確認まで安全に実行できるようになります。
手順(読めば再現できる手順書)
0)最初に固定するルール(ここが崩れると一気に危険)
- 最優先は浮力確保:作業前にBCDをしっかり膨らませ、確実に浮く。
- 手放さない:外したユニットは常に保持(流されない・沈まない・離さない)。
- 呼吸は確保:不安ならレギュで呼吸を続けたまま実施(慌てを抑える)。
- バディ距離:掴める距離で実施。必要ならバディが保持を補助。
- 作業は“ゆっくり”:急ぐほど、流され・絡み・再装着ミスが増える。
① セットアップ(水面で外す前の準備)
- BCDを十分に給気:胸がしっかり浮く状態を作る(空気が足りないまま外さない)。
- 姿勢を安定:仰向け or 立ち泳ぎで落ち着く。波があるなら無理に急がない。
- 周囲確認:船体・ロープ・他ダイバー・プロペラ位置など、危険要素がない場所で行う。
- 外した後の保持位置を決める:基本は「自分の前」か「横」で、片手でタンク(バルブ付近)を掴める形にする。
② 外す(水面でスクーバユニット脱)
- 固定を外す:胸ストラップ→ウエスト→カマーバンド等(自分の装備順で固定)。
- 肩ストラップを緩める:片腕が抜けるだけの余裕を作る。
- 左片腕を抜く:抜いた側のユニットが流れないよう、反対の手でタンクを保持。
- ユニットを前へ回す:抜いた側からユニットを前に回し、タンク(バルブ付近)を掴んで安定。
- もう片腕を抜く:ユニットを保持したまま、残りの腕を抜く。
- ユニットを“自分の前”で保持:流されない位置でしっかり掴む。必要ならBCDの肩部やタンクを両手で保持。
③ 付け直す(水面でスクーバユニット着)
- ユニットを“背中側”へ整える:BCDの背面が自分の背中に向くように向きを揃える(ねじれを作らない)。
- 基本は「ユニットにまたがる」:タンク側を自分の前に置き、BCの上に座るようにして安定させる(波で流されにくい)。
- 片腕を先に通す:肩ストラップに腕を通し、ユニットを背中へ回す。
- もう片腕を通す:焦らず、ストラップのねじれがないか確認しながら通す。
- 固定を戻す:ウエスト→胸(→カマーバンド)の順など、外した順の逆で確実に固定。
- ストラップ調整:緩すぎ/きつすぎを整える(特に肩が緩いと水面でズレやすい)。
④ 仕上げ(脱着後の必須チェック)
- BCDの浮力は十分:作業後も確実に浮いているか。
- 固定が確実:ウエスト・胸・肩が正しく締まり、ユニットがズレない。
- ホースが正常:オクト・ゲージ・インフレーターが引っ掛かっていない/引っ張られていない。
- 呼吸の確認:レギュで呼吸ができる状態(念のため1〜2呼吸チェック)。
⑤ うまくいかない時のリセット(最短で安全に戻す)
- 波で安定しない:いったんユニットを前で保持して落ち着く → 位置を変える(船体から離す/ロープを使う等)
- 流されそう:両手でタンクを掴む → 自分の身体に寄せる → バディに補助してもらう
- 再装着で迷う:ユニットにまたがって安定 → 片腕から通す → 固定は順番を決めて戻す
よくあるミス/原因
- BCDの給気が不十分:外した瞬間に沈み気味になって焦る。→ 外す前に十分に給気。
- 手放す:波で流される/ユニットが離れる。→ 常に保持(タンクを掴む)。
- 波の中で急いで外す:絡み・再装着ミスが増える。→ まず安定、ゆっくり。
- ストラップのねじれ:再装着に手間取り焦る。→ 向きを整えてから腕を通す。
- 固定が戻り切っていない:動いた瞬間にズレる。→ 仕上げチェックを必ず実施。
セルフ合格ライン(3点以内)
- 作業前にBCDを十分に給気し、落ち着いて開始できる。
- ユニットを手放さずに外し、水面で流されない位置で保持できる。
- 再装着後に、固定・ホース・呼吸の仕上げチェックまで実行できる。
安全メモ
水面は「波」と「浮力」で難易度が上がります。核心は、浮力を確保してから外す/手放さない/またがって安定させて戻すの3点。
焦ったら、いったんユニットを前で保持して落ち着き、手順の最初(浮力確保)に戻してください。