スキル・ワークショップ(WS)24:WS16|水中でマスクなし移動
WS24(ダイブスキル・ワークショップ(24スキル))は、一般ダイバー/ブランクダイバーが手順を体系的に復習できるように作った「1スキル=1記事」の手順書シリーズです。
この記事では、マスクが外れた/外した状況でも落ち着いて、水中でマスクなし移動できるための「型」をまとめます。

この記事でできるようになること
視界がぼやけてもパニックにならず、呼吸(レギュ)を安定させたまま、短い距離を安全に移動し、バディや安全な場所(ロープ・水底の目印など)へ戻れるようになります。
手順(読めば再現できる手順書)
0)最初に固定するルール(ここが崩れると失敗する)
- 呼吸はレギュで一定:最優先は「口で呼吸を続ける」。
- 止まってから動く:いきなり泳がない。まず停止して姿勢と浮力を安定させる。
- 目は開けても閉じてもOK:不快なら閉じてよい(“見えなくても動ける”が目的)。
- 鼻から吸わない:鼻に水が入っても驚かない。吸気は口、必要なら鼻から軽く吐いて調整。
- 距離は短く:このスキルは「長距離移動」ではなく「落ち着いて移動できる」練習。
① セットアップ(マスクを外した直後にやること)
- 停止して安定:中性浮力を作り、上下動を止める。
- 呼吸を整える:まず1〜2呼吸、ゆっくり吸ってゆっくり吐く(ここで焦りを止める)。
- マスクは必ず保持:片手でマスクを握る(落とさない)。
- バディ位置を確認:手が届く距離を維持(可能なら接触してから移動に入る)。
② 移動(マスクなしで“短距離”を安全に動く型)
- 進む方向を決める:ロープ・バディ・水底の目印など、「向かう先」を一つに絞る。
- 姿勢を安定させたまま、ゆっくりフィンキック:バタつかない。小さく、一定のリズムで。
- 呼吸は一定:口で吸って口で吐く。鼻に水が入るのが不快なら、鼻から“軽く吐く”を混ぜる。
- 浮力を崩さない:上下動が出たら一度止まり、姿勢と呼吸を整えてから再開。
- 数メートルで一度停止:短い距離で区切って「止まれる」ことを確認(止まれれば成功)。
③ ゴール(移動のあとに必ずやること)
- 完全停止:まず止まって安定。
- マスクを装着:髪・フードを避け、ストラップ位置を整えて装着。
- マスクをクリア:上部固定→鼻で吐く(WS08の型)。
- OK確認:呼吸・視界・バディ位置が整っていることを確認。
④ うまくいかない時のリセット(最短で戻す)
- 息が上がる/不安が強い:止まる → 1〜2呼吸整える → それでも無理なら練習を中断して通常状態へ戻す
- 鼻がつらい:口呼吸に戻す → 鼻から“軽く吐く”を混ぜる → 止まって落ち着く
- 浮力が崩れる:移動を止める → 中性浮力を作り直す → 短距離で再開
よくあるミス/原因
- 止まらずに泳ぎ出す:呼吸と浮力が崩れて一気に苦しくなる。→ まず停止。
- 呼吸が乱れる:口呼吸が浅くなり、焦りが加速。→ 1〜2呼吸整えてから移動。
- マスクを手放す:落下・紛失。→ 片手保持を固定。
- 距離を伸ばしすぎる:成功体験が作れず苦手意識が増える。→ 短距離で区切る。
- 手で漕ぐ/バタつく:姿勢が乱れて余計に不安定。→ 小さく一定のフィンキック。
セルフ合格ライン(3点以内)
- マスクなしでも、止まって呼吸を整えることができる。
- 短距離をゆっくり移動し、途中で止まって安定できる。
- 移動後に、マスク装着→クリアまで落ち着いて戻せる。
安全メモ
このスキルの核心は「見えること」ではなく、呼吸が保てることと止まれることです。
怖くなったら、移動をやめて止まり、呼吸を整える。これが最短で安全に戻る方法です。