スキル・ワークショップ(WS)24:WS11|フリーフローしているレギュレーターから呼吸
WS24(ダイブスキル・ワークショップ(24スキル))は、一般ダイバー/ブランクダイバーが手順を体系的に復習できるように作った「1スキル=1記事」の手順書シリーズです。
この記事では、レギュレーターがフリーフロー(空気が出っぱなし)になったときに、落ち着いて呼吸を確保しながら行動できるための「呼吸の型」を、読めば再現できる粒度でまとめます。

この記事でできるようになること
フリーフローが起きてもパニックにならず、泡(出続ける空気)を“すすって”呼吸しながら、次の安全行動(バディ合流・浮上準備など)へつなげられるようになります。
手順(読めば再現できる手順書)
0)最初に固定するルール(ここが崩れると危険)
- 止まる:泳ぎながらやらない。まず停止して姿勢と浮力を安定させる。
- 息を止めない:フリーフロー中も、口で呼吸を保つ(焦りで止まりやすい)。
- 口を密閉しない:レギュを強く密閉すると空気が逃げず、苦しくなりやすい。片側を少し逃がすのがコツ。
- 浅く・こまめに吸う:連続で強く吸い込まない。「すすって吸う」イメージ。
① フリーフロー呼吸(基本フォーム:片側を開けて“すすって吸う”)
- 停止して中性浮力を安定:深度が変わらない状態を作る。
- レギュを口に入れる:マウスピースをくわえる。
- 片側を少し開ける:マウスピースを片側だけしっかり保持し、もう片側は軽く外気が逃げる状態にする(密閉しない)。
- 顔(頭)を少し横に傾ける:泡が口元から抜けやすい向きにする(やりやすい側でOK)。
- 舌で“水よけ”を作る:舌を上あご側に当てて、水が喉へ入りにくい形にする。
- 泡を“すすって”吸う:短く・浅く吸って、落ち着いて吐く。まずは1〜2呼吸で安定させる。
- 安定したら合図:バディに「異常(フリーフロー)」を伝える(落ち着いてからでOK)。
② フリーフローを「作って」練習する(安全な練習方法)
このWSは練習スキルです。実際のトラブル対応は環境・器材・状況で変わるため、必ず監督下で安全に練習してください。
- 止まって安定:まず中性浮力を作る。
- レギュを口に入れる。
- パージでフリーフローを再現:パージボタンを押して空気を出し、①のフォームで呼吸する。
- 1〜2呼吸で安定:むせそうなら中止して通常呼吸に戻す。
- バディと距離管理:練習中は必ず掴める距離で実施する。
③ うまくいかない時のリセット(最短で戻す)
- むせる/水が入る:いったん止める → 口で通常呼吸に戻す → 姿勢を整える → 舌の位置と片側の開き方を作り直す
- 呼吸が荒い:止まる → 吐く時間を長めにする → 吸う量を減らす(浅く・こまめに)
- 浮力が崩れる:練習を中断 → 浮力を整える → 再開
よくあるミス/原因
- 口を密閉してしまう:空気が逃げず、苦しくなりやすい → 片側を少し開ける。
- 強く連続で吸い込む:水を吸いやすい/息が上がる → “すすって吸う”。
- 舌の位置が甘い:水が喉へ入りやすい → 舌で上あご側に“水よけ”を作る。
- 泳ぎながらやる:姿勢も浮力も乱れて難易度が上がる → まず停止。
- フリーフローに驚いて息が止まる:一番危ない → 止まって「吐く→吸う」を固定。
セルフ合格ライン(3点以内)
- フリーフローを再現(パージ)しても、止まって姿勢を安定できる。
- 片側を開ける+舌で水よけの形を作り、すすって吸うで1〜2呼吸安定できる。
- 安定後に、バディへの合図まで落ち着いて実行できる。
安全メモ
フリーフローは空気が速く減ります。大事なのは「慌てず、呼吸を確保し、次の安全行動へつなぐ」こと。
焦ったら、止まって、片側を開ける → 舌で水よけ → すすって吸うに戻してください。