スキル・ワークショップ(WS)24:WS07|レギュレーターリカバリーとクリア
WS24(ダイブスキル・ワークショップ(24スキル))は、一般ダイバー/ブランクダイバーが手順を体系的に復習できるように作った「1スキル=1記事」の手順書シリーズです。
この記事では、水中でレギュレーターが口から外れたときに、落ち着いて回収(リカバリー)→水を抜く(クリア)→呼吸再開までを「型」で再現できるようにまとめます。

この記事でできるようになること
レギュレーターが外れてもパニックにならず、泡を出し続けながらレギュレーターを回収し、ブラスト法/パージ法で確実にクリアして呼吸を再開できるようになります。
手順(読めば再現できる手順書)
0)最初に固定するルール(これが崩れると危険)
- 息を止めない:レギュが口から外れたら、まずは「小さく泡を出し続ける」を最優先。
- 落ち着く:その場で姿勢を安定させ、手順を思い出す(慌てて上がらない)。
- 回収→クリア→呼吸:順番を固定して、毎回同じ動きで戻す。
① レギュレーターの回収(基本:スイープ法)
「外れたレギュは、ホースが右側にある前提」で、右腕のスイープで回収する方法です。
- 泡を出し続ける:口をすぼめて小さく吐き続ける(息止め防止)。
- 右肩を少し下げ、体をわずかに右へ:ホースの下に腕が入りやすい姿勢を作る。
- 右手を右太もも外側〜膝あたりへ:スタート位置を決める。
- 大きく後ろへ回してスイープ:右手を後方へ回し、体側〜背中〜右肩の後ろを通るように大きく円を描く。
- ホースに当てて前へ導く:腕にホースが触れたら、ホースをたどるように前へ。
- レギュを掴む:2ndステージを掴み、マウスピースの向きを整える。
② レギュレーターの回収(代替:リーチ法)
「スイープで見つからない」「ホースが変な位置に回った」などのときに有効な方法です。
- 泡を出し続ける(息止め防止は同じ)。
- 右手を右肩の後ろへ回す:ファーストステージ付近(タンク上部)を触って位置を取る。
- ホースを見つけてたどる:ホースを手でつかみ、2ndステージまで追って回収する。
※左手でタンクの底を持ち上げると右手が届きやすくサポートできる。
③ クリア(レギュ内の水を抜く)
回収したレギュは水が入っているので、必ずクリアしてから呼吸を再開します。方法は2つ。状況で使い分けます。
A)ブラスト法(強く吐いて水を押し出す)
- レギュをくわえる(唇でしっかり密閉)。
- 強く吐く:短く強めに「フッ」と吐いて水を押し出す。
- すぐに吸気:吸うときは落ち着いて、1呼吸目はゆっくりでもOK。
B)パージ法(パージボタンで空気を流して水を出す)
- レギュをくわえる(密閉は同じ)。
- パージボタンを押す:空気の流れで水を押し出す。
- 押しすぎ注意:勢いが強すぎると吸いづらいので、短く確実に。
- 呼吸を再開:最初の吸気は落ち着いて。
④ 仕上げチェック(戻った“つもり”を防ぐ)
- 1〜2呼吸して安定:吸い込みが重くない/むせない。
- ホースの取り回し:絡みや引っ張りがない。
- バディ位置確認:チームの距離が開いていない。
よくあるミス/原因
- 息が止まる:焦りで呼吸が止まり、動作が硬くなる。→「小さく泡」を最優先で固定。
- スイープが小さい:腕の円が小さくホースに当たらない。→右太ももから“大きく後ろへ”を徹底。
- 回収してすぐ吸ってむせる:クリア不足。→ブラスト or パージを必ず入れる。
- パージを押しすぎる:空気流量が強すぎて吸いづらい。→短く確実に。
- 姿勢が崩れる:手元に集中して浮力・深度が乱れる。→止まって安定してから実施。
セルフ合格ライン(3点以内)
- レギュが外れても、泡を出し続けながら落ち着いて回収に入れる。
- スイープ法で回収でき、見つからなければリーチ法へ切り替えられる。
- 回収後、ブラスト法/パージ法で確実にクリアして、1〜2呼吸で安定できる。
安全メモ
このスキルの核心は「器用さ」ではなく、息を止めないことと順番を固定することです。
焦りそうになったら、止まって姿勢を整え、泡→回収→クリア→呼吸に戻してください。